普通借家と定期借家

貸す期間と、
その先の使い方から。

長く貸し続けたい。
数年後には、自分や家族が住みたい。
大切な住まいのこれからに合わせて、
2つの契約形態を比較します。

契約の相談を終え、担当者と握手するご夫婦
まずは、期間満了後の違いから

「更新」と「再契約」は、
異なる手続きです。

どちらも住まいを貸す契約ですが、期間が終わった後の扱いが異なります。

居室とキッチンのつながりが分かる日本の賃貸住宅
継続的に貸し続けることを考える

普通借家契約

賃貸経営を長く続けたい場合に検討する、更新のある契約です。2年・3年などの期間を定めても、貸主の希望だけで満了時に終了できるとは限りません。

契約期間が終わったら
  1. 契約期間
  2. 更新して継続

貸主による更新拒絶には、正当事由などの要件があります。

更新を断る場合の要件を見る
将来の使い方を考えられる、収納のある家族の住まいの一室
将来の利用予定に合わせて貸す

定期借家契約

「転勤中の2〜3年だけ貸したい」「将来は自分や家族が使いたい」。貸す期間をあらかじめ決めておきたい場合に検討する、更新のない契約です。

契約期間が終わったら
  1. 契約期間
  2. 期間満了で終了

続けて貸す場合は、貸主・借主の双方が合意して再契約します。

事前説明と終了通知の流れを見る

定期借家は、適切な契約・事前説明と、契約期間に応じた終了通知が前提です。貸せる期間だけでなく、募集条件や入居者様の住まい方も合わせて検討します。

契約する前の比較

6つの項目で、違いを確認。

更新の有無に加え、契約方法・期間・家賃の見直し・中途解約も確認しておきましょう。

横にスクロールして、両方の契約をご確認いただけます。

普通借家契約と定期借家契約の比較
確認すること普通借家契約定期借家契約
契約の方法口頭でも成立します。条件の行き違いを防ぐため、契約書で内容を明確にしておくことが大切です。書面または電磁的記録で契約します。契約書とは別に、更新がなく満了で終了することの事前説明が必要です。
期間満了後の更新更新があります。貸主から更新を断るには、所定の通知に加え「正当事由」が必要です。更新はありません。期間満了で終了します。双方が合意すれば、新たに再契約できます。期間1年以上の場合は終了通知が必要です。
契約期間の上限上限はありません。現在、新たに結ぶ建物の賃貸借には、民法の存続期間の上限は適用されません。上限はありません。将来の利用予定に合わせて、契約期間と終了日を決めます。
1年未満の契約期間の定めがない契約とみなされます。例えば「6か月」と定めても、普通借家ではその期間の満了だけで終了する契約にはなりません。1年未満の期間設定も有効です。短期間の場合も、定期借家の契約・事前説明の手続きは必要です。
家賃の増額・減額法律上の要件を満たせば、増減額を請求できます。一定期間「増額しない」とする特約は可能ですが、減額請求を排除する特約は認められません。家賃改定の特約があれば、その定めによります。その場合、借地借家法第32条の増減額請求の規定は適用されません。特約がなければ同条が適用されます。
入居者様からの
中途解約
契約期間中の中途解約は、特約等を確認します。解約できる条件、申し出から終了までの期間を契約前に整理します。200㎡未満の居住用で、やむを得ない事情がある場合は、法律に基づく解約が可能です。詳しい条件は下記をご覧ください。それ以外は中途解約の特約等を確認します。

契約期間の上限は、現在新たに結ぶ契約についての整理です。2000年3月1日より前に結ばれた契約など、既存契約の扱いは契約時期・内容を確認します。

普通借家で確認すること

「2年契約」でも、
2年後に必ず戻れるとは限りません。

貸主から更新を断る場合は、通知を出すだけでは足りません。次の2つを確認する必要があります。

貸主から、普通借家の更新を断る場合
通知の時期満了の1年前〜6か月前

更新しない旨を、借主に通知します。

終了を求める理由正当事由が必要

貸主・借主の事情などを総合的に判断します。

正当事由で考慮されること

  • 貸主・借主の双方が
    建物を必要とする事情
  • これまでの
    賃貸借の経緯
  • 建物の利用状況と
    現在の状態
  • 立退料などの給付を
    申し出た場合の内容

建て替えやご自身での利用を予定していても、それだけで終了が認められるとは限りません。家賃滞納などの契約違反による解除は、更新拒絶とは別に、事実関係や契約内容に応じて判断されます。

定期借家で確認すること

契約の前から、終了の時期まで。
4つの手続きを押さえます。

契約書の名前を「定期借家」にするだけでは、更新のない契約にはなりません。

  1. 01
    契約前

    更新がないことを事前説明

    貸主またはその代理人が、更新がなく、期間満了で終了することを説明します。契約書とは別の事前説明書面を交付します。

  2. 02
    契約時

    期間と条件を決めて契約

    契約の開始日・終了日、家賃、改定条件、中途解約などを確認し、書面または電磁的記録で契約します。公正証書は必須ではありません。

  3. 03
    満了前

    所定の期間内に終了通知

    契約期間が1年以上の場合は、満了の1年前から6か月前までに、期間満了で契約が終了する旨を通知します。

  4. 04
    期間満了

    終了、または合意して再契約

    更新はありません。引き続き貸す場合は、双方の合意のもと、事前説明と新たな契約の手続きを行います。

事前説明と契約書は、役割が異なります。

契約する前に

事前説明書面

「更新がなく、期間満了で終了する」ことを、書面を交付して説明します。

条件を合意するときに

定期借家の契約書

契約期間、家賃、費用、解約条件など、貸し借りの条件を定めます。

仲介会社の重要事項説明だけで、自動的に貸主の事前説明に代わるわけではありません。貸主の代理人として所定の事前説明を行うことは可能です。

事前説明書面は、借主の承諾を得て所定の電磁的方法で提供することもできます。必要な事前説明がなければ、「更新がない」とする定めは無効になります。

定期借家の終了通知

終了のお知らせは、
満了の1年前から6か月前までに。

契約期間が1年以上の場合のルールです。貸し始める段階で、通知する時期も決めておきます。

2年間の定期借家契約の場合
契約開始0か月
満了の1年前12か月経過
満了の6か月前18か月経過
契約終了24か月
契約期間
この間に終了通知
満了まで
通知期間満了の1年前 6か月前

通知が遅れた場合

所定の期間を過ぎて通知した場合、貸主はその通知の日から6か月が経過するまで、借主に契約終了を主張できません。満了日だけを見て、明渡しを進めないことが大切です。

契約期間が1年未満の場合

借地借家法第38条の終了通知義務はありません。ただし、契約前の事前説明や、契約で定めた連絡・退去の手続きは確認します。

入居者様からの中途解約

定期借家でも、
期間の途中で解約できる場合があります。

法律に基づく中途解約ができる条件
建物の条件床面積200㎡未満の
居住用の建物
入居者様の事情転勤・療養・親族の介護など
やむを得ない事情

生活の本拠として使い続けることが困難になった場合。

上記の条件に当てはまる場合解約の申し入れから1か月で終了

この法律上の権利を借主に不利にする特約は無効です。条件に当てはまらない場合も、中途解約を認める特約があれば、その定めによります。普通借家についても、契約期間中の中途解約条件は契約前に確認します。

契約形態で迷ったら

「いつまで貸したいか」から、
一緒に整理します。

物件の所在地・種類、貸せる期間、その後の利用予定をお聞かせください。将来の予定がまだ決まっていない段階でも、ご相談いただけます。

貸し方・契約について相談する
  • 01貸せる期間

    長期で貸すか、数年間に限るか。

  • 02その後の使い方

    自宅に戻る、ご家族が住むなど。

  • 03現在の契約・状況

    空室か入居中か。既存の契約があるか。

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まずは、お話ししませんか。

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お考えを伺い、選択肢を一緒に整理します。

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